松島さんジェリーについて

先週観た「パリのアメリカ人」の松島さんジェリーの衝撃が消えず
残しておきたい、けどその良さを伝えようとすると
どうしてももう一人のジェリーを否定するような書き方になってしまって。

それをツイートするのは違うなぁ。。と思いながらも留めておくのも難しくて…

担降りブログを書く前に(書く予定は無いけれど)まさか松島さんきっかけではてなブログを始めることになるとは思いませんでした。

語彙力ないからブログなんて無理だなーと思ってはいるけど
文字数気にせずつらつら書いて、見る人はそんなにいないだろうっていう気持ちで
自由に書いていけばいいかなぁ~と思っています。

人に読んでもらうつもりないのに呼びかけ口調にするのはちょっと恥ずかしい。


誤解をせずにいてもらいたいのは
酒井さんを貶したいのではなくて、松島さんのジェリーの素晴らしさについて語りたいということです。
それでも不快に思ってしまう人がいたらごめんなさい。

元々、松島さんはボビーは大好きだけど
松島さん!!行かなきゃ!!っていうほどの熱を持って応援しているタイプではありません。

パリアメ初日見ての感想は
すごくきれい、最後のバレエは結構挑戦的だな、主演の二人が初々しい(良い意味で)
けどラストのジェリーとリズのカップル誕生が腑に落ちない、完全アンリ派、でした。

開幕からしばらくたって松島さんがついにデビュー!
まぁきっと素晴らしいんだろうなぁという事はわかっていたものの突発はないな……と。

松島さんファンの知り合いの
「初日から松島さんだったら、ここまでの空席は出来ていなかったかも」と思った、
という感想を聞いて、ちょっと・・・気になる。

でも初日のイメージから、突発するほどの作品じゃなく
個人的にあまり好みではない方がいらしたので、手持ちで当たればいいな☆と思っていたけど
手持ちはことごとく酒井さん。
でも酒井さん自体も初日よりだんだん良くなっているし(上から目線)
自分の手持ちチケットの座席も舞台に近くなったことから3回観て
「うん、まぁ割と好きになってきたかも(けど突発はしない)」レベルにはなっていて。

でもやっぱりちょいちょいと、あそこのジェリーちょっと・・・性格悪くない??とか
なんでこんな気の強い女の子が3人に好かれるのか・・・男子ってホントわかってない←
みたいなモヤモヤが残る部分もあり。
これがジェリーという人物なのか、松島さんが演じていたら変わるんだろうか。。。
とちょっと興味があったところで

ついに!来ました!!

松島ジェリー×美南さんマイロ

この日が来るのを信じていたよ・・・!!!!!!!

ぃやーーーこれは行くしなかないでしょう!!!!
残念ながら松岡ペア初週は予定があったため行けなかったのですが
翌週なら!行ける!!と思っていたらステイ!ありがとう世界!!!

行きたくなったときにパパッとチケットがとれるのはすごく助かる(心配)

6/8(土)ソワレ ついに松島さんジェリーを見ることになったのです。

・・・・・

俵さんのアダム、とても好きです!言い方がさらっとしていて!

オープニングの場面は酒井さんの時から好きでした。
ピアノを隠した布が!国旗になって!ジェリーがいる・・・ぞくぞくします。

そして出てきた・・・松島さんジェリー!!!

ピシッという敬礼がまずなんかもうきれい。あ、好きかも、と思った。

スケッチをしながらスッと上がる足・・・・え!!!!!

なんだろうなんていうかもう自然。
よくミュージカルは突然歌いだすからなんちゃらかんちゃら言う人がいるように
ジェリーがここでいきなりバレエし出すのも、気になる人は気になるのかもしれないけど
松島さんは踊りが自然すぎて、なんか別に踊ってないけど?みたいな。
気持ちの表現のひとつとしてのバレエであるというのがあまりにも自然過ぎて
なんかもすごく自然だった(語彙力)

オープニングの時点ですでに圧倒されてしまった。

って、最初のシーンから順に思い出したいところだけど
記憶が曖昧なので、印象に残ったところを書いていくスタイルにします。
(書いていくセリフも全部曖昧!全然違うのもあると思います)

まず最初にアダムがいるお店に入ってくるところ。
フランス語が下手でたどたどしいのがすごく分かりやすい!から
アダムの「フランス語撲滅委員会の仲間が~」みたいなセリフの面白さが
はじめてわかった。酒井さんがどんな風に言ってたかをもう覚えてないけど
あそこの意味がちゃんと納得できたのは初めてだった。

アダムに「彼女の事知ってるよね」って聞かれて
「う・うん☆(絶対に知らない)」ところ、面白すぎてツボに入ってしまい
しばらく抜けられなかった・・・お隣の方と妹、本当にごめんなさい。。。。
でもああいう、言い方とか間で面白く出来る場面が
こんなにもあったのかと松島さんジェリーを見て知った。
松島さん、お笑いの間にセンスがありすぎる。

アダムと乾杯するところ「平等に」とか言いあうところも
少しだけ間があいて、自然じゃない、そこが「初対面の二人」感があって良かった。
練習をしてると掛け合いってきっと自然になってくるものなんだけど
そこに、すこしの間があることで事前と初対面の二人になるんだ・・・・っていう。
自然な掛け合いを見ていても違和感は感じないけど、
あそこには初対面感が必要だったんだ。。

初対面感が出るのは、一緒に歌うところでも。
アダムのピアノ、アンリが歌って、ジェリーも一緒に歌いだす♪
でも、ジェリーは画家であって音楽家じゃないから
多分すぐに音符を見て歌えるタイプの人じゃない。
この音程で合ってる?こうでいいのかな?って探りながらも
一緒に歌ってどんどんと楽しくなっていく感じが出てた。
初対面でどんな人かも知らない、自分のことも知ってもらってない人と
初めてみる楽譜で歌うときってきっとあんな感じになる。
いやミュージカルって、いきなり歌いだすから音程知らないとか無いっしょ、
と思いきやあそこの場面は心情を歌い上げるんじゃなくて
アダムが作った楽譜で歌うっていう設定だったから、自然に歌えるんじゃなくて
たどたどしいのが正しいんだろうな、って思った。


そして初対面感があったからこそ、「一晩でなったんだ!三銃士に!!!」の
セリフが効いてきて、「あああ仲良くなれたんだーーー!!!」ってなったし
停電したときも、ジェリーに電気を点けさせる意味が「ここで活躍したらすぐに打ち解けられる」っていう
配慮だったのかなとすら思える。


美南さんマイロと松島さんジェリーの二人の掛け合いが見られて本当に嬉しかった。
でも思っていたよりもボビポリ回顧せずに済んだ。二人がジェリーとマイロだったから。
とくに二人の恋愛が絡んでくるところでは、松島さんはどう見てもマイロへの気持ちが無かったから
そこで二人幸せになってーーーとは思えなかった。余計に辛かったけど。

少し逸れるけどオーディションで、遅刻してきたリズには「入りなよ」っていうのに
「背が高すぎる、摩天楼にでもなったら」なんて人として一番言ってはいけないコンプレックスの部分を
突き刺された女の子放っておいて「あそこに入りなよ」はちょっと無いだろ、って思う。
あそこはいつもちょっと気分が悪い。摩天楼の彼女はリズよりも幸せになって。

ビギナーズラックは本当に本当に素晴らしかった!!!!!
前からすごく好きなシーンではあったけど、松島さんに恋をさせたら右に出るものは居ないと思う。
恋に落ちて脳内お花畑になって周りも巻き込んで
僕はいまこんなにも幸せなんだから、君も僕に恋をしたら幸せになれるんだよー!!!!!!

をあんな風に見せつけられたら、好きになっちゃう。素敵すぎて泣けた。

ベンチで踊ってる時だって本当に本当に幸せそう!
なのに時々ぐっと男らしさ出すから参っちゃう。
ダンスの事は詳しくないから何も書けないけど、
ああリズは今すごく楽しんでるんだなぁーーー幸せなんだなーっていうのがすごく伝わってくる。
全部僅かに松島さんがリードしてくれてるから、全部を委ねてリズはただ
思うままに踊っていればいいだけの世界だった。。。。うっとり。
最後になんで香水を持ち帰ってくれないんだろうーーっていうのはずっと気になってる。
お友達の証に持ち帰ってくれてもいいのに。ジェリーが持ち帰ったの?あんなに幸せだったのに?
戻るタイミングが無いなら仕方ないけど、カバン取りに行くついでに・・・えいっ!って持ち帰る演出が
あってもいいのに、放置するのはなんでなのかなーって。OKって言ったみたいだから???
だったらラストシーンで香水にまつわる一言が欲しいというか。置いていく伏線を回収してほしい。
持ち帰って、バレエ発表の日に控室に飾ってあるとかしてほしいくらい←実際あるのかな?

ねむさんのリズもすごく素敵だったーーーー!!!!
杏実さんの時はリズってめっちゃ気が強い子だと思っていて
「本当に戦争のときに隠れてたんか・・・・??」って思う部分もあったんだけど
ねむさんのリズは、本当にビクビクしながら過ごした過去があるから堂々と出来なくて
自分に自信を持ってないからまさか3人の男が自分の事好きだなんて信じられないっていう感じがした。
(アダムに関しても、ねむさんリズは本当に気付いて無さそう)

マイロとジェリーも、1幕はあくまでもビジネスという関係性が成り立ってて
話し方にも少し硬さがあるような。
仮面舞踏会のシーン、すごく好きなんだけどあのゲームのルールがいまいちよく分からない。
あと、あそこにアンリとリズが来てるっていうのもう少し分かりやすくならないかな。。。
分かりやすさを求めるのはあんまり好きじゃないけど、
最初に見たときはマイロに夢中で二人の存在にまったく気づかなくて
・・・??いま仮面外した人リズに似てたけど?ん??あ、ここで1幕終わり?え??は???

ってなった。遠目からで二人の存在に気付かないとちょっとあそこ分かりづらく、、、ない??

ビジネスだったマイロにキスする自棄具合がたまらず、そこで幕が下りたときに
ああああああああ!!!!松島さんジェリーーー!!!!!ってなった。
幕間には妹と、あーーもう全然違うね!!!!と話し、、
うしろに座っていた関係者の方々も「松島さんすげーわ」と言っていた。
やっぱり本人たちから見てもすごいと思うのか。そうでしょうとも(上から目線)。

酒井さん×杏実さん、松島さん×ねむさんのペアは変えないのかなぁ??
杏実さんは松島さんとやったらまた違ったリズになるのだろうか、気になるけど。
ねむさんが明らかに松島さんにリードされて輝いているように見えたから
少しだけ、自分も松島さんだったら・・・・・と思ってる部分も、、、あったのかな、と
いうのは勝手な想像だけど、気になります。

長くなってしまったから2幕はまとめて書いちゃうけど
要は最初に感じた、なんでジェリーを選んだのか?っていう疑問が
松島さんの時にはまったく感じられなかった。

ジェリーとのキスをずっと拒み続けたリズが、バレエ本番のときに
思い出ジェリーとのダンスでキスしたときに、
ああ解放されたんだな・・・・って思えたから
アンリを選ばないのは当然だと思った。

パリバレエが本当に……ぶっちゃけると今までどうしても……うとうとっとしちゃいがちだった、けど!まったく眠くならなかった(直前に中華食べ放題で満腹だったにも関わらず!)
話に入り込めていたからかバレエ全体も作品のひとつとして楽しめたし、ジェリーとのダンスはずっときゅんっきゅんきゅんっきゅんしてた。

ベンチでリズを待つ松島さんジェリーはリズが来る方向に少しだけ背を向けていて
信じているけど少しだけ怖かったんだろうな。
だからリズが来た時に本当に本当に嬉しかった!!!!!!!!!
あああああおめでとうやった幸せになってねおめでとう!!!!!!!

これは酒井さんの時には抱けなかった気持ちだった。

なにがどう違うのかはっきりはわからないけど、妹と話してたのは
酒井さんのジェリーはちょっとカッコ良すぎちゃった。
別にリズじゃなくても良さそうな部分を感じてしまって
アンリから奪ってまでリズがいいのか??と思ったところもある。

あと松島さんジェリーは完全にマイロに対して恋愛感情を抱いてなかった。
美南さんのマイロがさ、賢すぎちゃって、気付かなくていい気持ちにも気付いちゃうし
そこで甘えられなくて強がっちゃうから・・・好きです。
「この靴、本当は痛いかもしれない」はマイロなりの弱音で
それを吐きだせるアンリがいてくれて良かった。

ジェリーがリズに渡しそびれたプレゼントを渡すなんて、なんでそんな自殺行為・・・・
でもジェリーの中でいい女で居たかったんだろうなあ・・・好きです。
「なんと私」もマイロなりに元気づけたかったんだよね・・・好きです。

ジェリーが描いたリズの絵を見るマイロの表情が切なくて。
私には抱いてくれなかった感情をこの子には抱いたのね、っていうのが
分かってしまった顔・・・・あああああマイロ幸せになって!!!!!!


松島さんジェリー(と美南さんマイロ)でパリのアメリカ人を見て
ああ、この作品はこういう話だったんだ。
っていうのがやっとわかった気がした。はじめて観た作品みたいだった。

アドリブの無い劇団四季。セリフはまったく同じなのに演者によってここまで内容が変わるのかと。
カジモドも比較的自由に演者に任せている部分があって、人によって解釈が全然違ったけど
ジェリーの【違う】はちょっと別の【違う】だった。
酒井さんのジェリーと、ジェリー本人の違い。
多分外見的には酒井さんのジェリーの方が魅力的。だけど松島さんの方がジェリーだった。

「初日が松島さんだったらもう少し空席が無くなったかも」
も納得してしまった。
人によって感じ方は違うから一概には言えないけど、パリアメが始まってしばらく
私みたいにアンリ派の人が多かった、と思う。
主役二人の幸せが納得出来ない演目を、何回も見たいとは・・・思えないかな。

なんで初日が酒井さんになったのかはわからないけど、
初日客席に居て悔しそうな顔(をしているように見えた)をした松島さんの顔が忘れられず
でもきっと、松島さんが足りなくてああなったのでは無いんだなっていうのはわかった。

最初から松島さんのジェリーで見ていたら、もっとこの演目が好きだったかもしれない。
酒井さんのジェリーも、新しい解釈と思えてたかもしれないけど
私はもう特別なことが無い限りは、もう一人のジェリーで見ることは無いなと思ってしまった。

あと二人のジェリーのデビューはとても楽しみです。


でも、本当にこんなこと言っておいて誤解されても仕方ないけど
酒井さんが嫌いだとか、いまいちだって思ったわけでは決してないんです。

この作品がじわじわとでも良さが広まって、座席が埋まりますように。